あけまして

海のむこう、四国の山々から太陽が昇る。
雲の端が赤く染まりはじめ
一瞬の後に、力強い丸い光があらわれて
新しい一年が始まる。
太陽はけちけちしない。
その潔さに触れたいから、
毎年この朝だけは
寒さの中を出かけていけるんだな、
と気がついた。
今年もどうぞ
よろしくお願いいたします。
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海のむこう、四国の山々から太陽が昇る。
雲の端が赤く染まりはじめ
一瞬の後に、力強い丸い光があらわれて
新しい一年が始まる。
太陽はけちけちしない。
その潔さに触れたいから、
毎年この朝だけは
寒さの中を出かけていけるんだな、
と気がついた。
今年もどうぞ
よろしくお願いいたします。
新年早々の本の撮影、無事終わる。
去年の1月も、確か魚の本の撮影で死にそうになっていたが、
今年もまた別の意味で体力勝負、段取り命のハードな撮影だった。
みんな、がんばったなー。
うちのスタッフは、今年から新編成となり、
難関をくぐり抜けた(うちのボロチャリに乗れるかとか!)
アシスタントたちが入ってきたのだが、
先輩のイケダさんは、怒濤の撮影現場で、迅速かつていねいに指導してくれていた。
私は、仕事の鬼ではなく、「仕事では鬼」になることにしたので、
鬼料理研究家ぶって、包丁を投げて怒鳴ったりする(うそ)。
それにしても、今回の撮影で、ものすごくショッキングな発見があった。
撮影の前週、最終レシピをお送りした先の編集さんから、「届きません」とのメールがあった。何度か送り直して、ようやく届いたのだが、その時に、
「なんかマックから送るワードだと、文字化けしたりファイルごと化けたりと
よくこんなトラブルがあります。
おそらく、書体も先生が送るつもりをしていたものではないと思われます。
かなりの不思議系?になっているかと(苦笑)。」
との返事が来た。
不思議系?何のことだろう、とまあ、そのままにしていたのだが、撮影の時にびっくり!
その編集さんのアシスタントさんが、
「先生、この書体で、先生のレシピ届いてますよ。」
とプリントアウトしたレシピを見せてくれたのだ。
な、なんと、わたしの大大大嫌いな、最も嫌いな、
漫画字みたいな書体(あれ、なんていう名前なんだろう。丸っぽい字)で、
印刷されているのだ!
ガーン・・・。
私はレシピを打つ時、だいたいワードで、
「A-OTF 中ゴシックPPP Pro Mediam」か「MSゴシック」の書体を使う。
どうもそれが、ウインドウズのパソコンに届くと、あの丸文字みたいな書体に変換されるらしいのだ。よりにもよって・・・。
ああ、今まで一緒に仕事をした編集さんやライターさんは、
「濱田さんったら、わざわざこんな書体選んでレシピ書いたのかしら、変な趣味、くす。」
と思われていたのだろうか。
「こういう場合、教えてあげようと思っても、もしかしてこだわりもってこの書体使っているんだったら、失礼だしなあ、とか思って、言いにくいし。でもまさか、美里先生、この字わざとじゃないよなあ、と思って、ちょっと遠回しにメールに書いてみたの!」と編集さん。
ああ、教えてもらえてよかったよ。
今後は、ウインドウズでも絶対に変換されない書体で、レシピを送ろうと胸に誓う。
ウインドウズユーザーの編集者の皆さん、もしへんてこな書体でレシピが届いていても、それは私の選んだものではありませんから!
どうか、こんなセンスの悪い書体でレシピを打つ料理研究家とはもう仕事をしたくないと、
お思いになりませんよう。。。
医療リンパマッサージの福田先生とお話をする。
この方はご自分がリンパ浮腫になったことからその道に進まれたらしい。なのでリンパマッサージの捉え方も、人への教え方も、実体験に基づいていてすごくわかりやすいし、愛がある。
「病気とは仲良くつき合っていくこと」というお話をうかがっている時に、
「私はこの病気になった時、まだ結婚していなかったからね。病気をダンナだと思ってつきあっていこう、なんて思ってたの。」とおっしゃっていた。
「病気ってね、いい加減に扱うと、からだの中で怒るんだよね。機嫌を損ねないように、まあほどほどに仲良くつきあっていくしかないのよね。」
なるほどなあ、と思いつつ、なぜか頭は飛んで、10代の終わりにバルセロナで会った夫婦のことを思い出していた。
ダンナさんはその頃確か翻訳のお仕事をされていて、奥さんはダンサーだった。偶然、ダンナさんが大学の先輩だったこともあって、話が弾み、私たちは広場のカフェで何時間も過ごした。
「なんでスペインに住むようになったかって?国連の最終面接まで行った時に、スペイン人女性と熱烈な恋に落ちてね。それで、すべて捨てて、ハーグからスペインに来たの。」
「へえ!すごい!」
月日が経って、ダンサーの奥さんと結婚をし、カフェの前の広場で私が初めてお会いした時には、バギーに乗った赤ちゃんがいた。私はこの光景見慣れないなあ,どうしてだろう,と思ったのだが、それは昼間に男の人がバギーを押す姿が、日本では珍しかったからだ。
それで,話は続く。
「結局そのスペイン女性とは別れて,まあいろいろあって、彼女と結婚するんだけど,僕たちにとって,スペインってすごい国でね。これまでの価値観がひっくり返されたんだよね。ほどほどでいいじゃないって。生活をゆっくり楽しむことを教えてもらった。だけど、とは言え、こうして子育てしてると、やっぱり焦ることってあるんだよ。そういう時に、ぼくらは、“片手間で”って考えを持つようになった。」
「片手間で?」
「そう。気負わずに、でもやめずに、片手間で続ける。だから、今でも書くことはずっと続けてるし、片手間でって思うとかえってやめないでいられるんだよ。」
こんな話を思い出したのは、かれこれ10年ぶりだ。バギーに乗っていた赤ちゃんももう中学生ぐらいだろうか。カフェコンレーチェを飲みながら、フウンそうかあ,片手間かあ、と聞いていた話だけれど、気長につき合っていきたいもの、とはかえってそれくらいの距離感でいた方がいいんだろうな。
それが生涯やり続けたい大好きなものであっても、また、生涯つき合わざるを得ないやっかいなものであっても、心は「片手間で」くらいがちょうど良いのかもしれない。

nanoがはぶててしまった。
(注:「はぶてる」というのは、広島弁でブーたれるという意味)
昨日、中医学の講義を録音し、家に帰ってパソコンに落とそうと思ったら、ちっとも動かない。
画面は真っ黒で、パソコンにつなげてみても、何の反応もない。
土曜日にはちゃんと落とせたし、しかも昨日だって、講義の最後まで5時間も動いていたのに!
寒いから固まっているのだろうか、と思って温めてみても、私の冷たい手では、息を取り戻してくれない。
まあ一晩パソコンにつないでおけばどうにかなるだろう、と思って寝たのだけど、朝起きてもどうにもなっていない。
今日、歌のレッスンへ持っていって、場所を変えれば動くかと思ったが、ちっとも目を覚まさない。
ああ。
確かに君を売り飛ばそうとしたことはあったよ。ごめん。
だけど、その後は仲良くしてきたじゃないか。
なにはぶてとるん。
というわけで、こういう場合どうしたらいいのか、
nanoの声が聞こえる方、教えてください。
出がけにポストをあけると、なんだかぼこっとした封筒が入っている。
名古屋に住む友人コマキーヌからだ。
茶色の封筒の裏には「美人は歯が命です。」という意味不明なキャッチフレーズが。
急いでいたのでそのまま出かけ、家に帰ってゆっくりと開けてみた。
すると中から、細長い箱が、ごろんと出てきた。
『歯ーい!よこやま君』と書かれたパッケージの中に、T字型の歯ブラシが入っている。
なに、よこやま君って。
さっそく電話をして
「なによおー、このばかばかしい贈り物は!」
(「ばかばかしい」と「くだらない」は私たちの大賛辞である)
と聞くと
「あははは、届いたー?その歯ブラシすごいんだよー。こないださー、オーガニックショップ行って、歯磨き粉買おうと思ったら、お店の人が歯磨き粉もいいけど歯ブラシが大事ですってこれすすめてくれたんだよ、それで使ったらはまっちゃってさあ。ちょっと使ってみてよ。でこぼこしたとことか、磨きにくいところが、まあ気持ちいいくらい磨けるんだよ。とにかく歯の裏を磨いて。歯の裏ね、歯の裏!」
私は、歯磨きが長い。
夏に弟の友人の歯科衛生士の女の子たちとしゃべっていて、歯磨きについていろいろ教えてもらった。
ねえ、それで、ふだんのはみがきで何分くらい磨いているの?と聞いたら、なんと、ふたりとも「10分は磨く」という。10分!
「オネエサン、とにかく歯磨きですよ。それから虫歯がないからって油断しちゃだめですよ、歯槽膿漏になるから。歯石とりにはちょくちょく行った方がいいですよ。」
そんなわけで、影響されやすい私は、次の日から、歯は10分は磨くことにした。
特に夜は、湯船につかって15分くらい磨いている(長風呂なので)。
なので、今晩あたりからさっそくコマキーヌのばかばかしい歯ブラシを使ってみることにする。感想はまた今度。
それにしても、彼女は、プレゼント上手だと思う。
