料理研究家 濱田美里

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引越し10日後感想

2017.05.02 │ ブログ

神戸に越してきて10日ほどたった。
街から海と山との距離が近くて、
想像以上にからだがのびのびしている。
もっと長く住むと、色々忘れてしまいそうなので、
今の時点の感想を書いておこうと思う。

20年以上住んだ東京も私は大好きで、
特に最後の6年暮らした恵比寿は、
生活物価がおそろしく高いことをのぞけば
センスのいい楽しい場所だったし、
もう少し名残惜しい気持ちになるかと思っていたけど、

なんにもしなくても目にのんびりとした山の緑が飛び込んできたり、
川の水の流れの音がいつも聞こえてきたりすることが、
こんなにからだをゆるませると思わなかった。
別にこれまで緊張しているという自覚があったわけではないけれど、
毎日からだがリラックスして暮らせるって、
こんなに心地よいことだったのー。
昨晩久しぶりに自力整体をしてみて、
する必要がないくらいからだのコリがなくてびっくりした。
坂道を歩いているせいもあるかもな。
(でも神戸、坂道多すぎ!靴は傷むし、ジリジリ日に焼ける)

あと、水の味が全然違う。
のどを通る前の水のかたさが関東の水と全く違う。
だからお茶やだしの味も当然変わる。
肌や髪の調子も違う。
この水をなんとなく懐かしいと感じるのは、私が西日本出身者だからなのかな。
魚も懐かしい味のものがたくさん。
瀬戸内海の魚は脂ののり方が太平洋のものとは違うから料理の仕方を変えないといけない。
それもすごくおもしろい。
今は西日本の山菜がそのあたりの八百屋さんに山盛り出ている。
何のストレスもなく、買い物ができる。
料理がたのしくてたまらない。

でも、自宅もスタジオも主熱源がIHコンロになったことがとっても問題。
電気の魚焼きグリルは最悪。でもパンを温めるには焦がさず焼ける。
おいしい焼き魚を作りたい時はデロンギのコンパクトオーブンで。
スタジオの方は、備え付けのオーブンが案外性能よし。
適宜カセットコンロやプロパンの卓上ガスコンロも使いながら試行錯誤。
家の中で一番火力のあるものは何か、
とろ火を使える熱源は何か、
一度に料理をするのに何個の熱源があるか(炊飯器やスチームクッカーなどの家電も含めて)、
どこに引っ越しても、一人暮らしの小さなキッチンでも、大人数のキッチンでもそれを探してしまう。
(20年前、そんなふうに大学時代のキッチンから炊飯器クッキングが生まれた。)
今はからだに新しいキッチンをなじませていく感じ。

原稿のやり取りや監修などの仕事は案外インターネットでできている。
便利な時代になったなと思う。
打合せは来週東京に行った時にまとめてする。
会って顔を見ないとできないこと、離れていても伝えられることを考えていると、
教室の役割と本作りについて、改めて考えさせられる。
神戸の料理教室にお申し込み下さる方は、長年本を読んでくださっていた方が多い。
新しい出会いが楽しみでならない。


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