料理研究家 濱田美里

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紅茶は勢い

2018.11.08 │ ブログ

今日は紅茶のお話を。

いつもお教室では、ウェルカムティ、食事中のお茶、食後のお飲み物と、3種類のドリンクをお出ししています。
食後は、「コーヒーと紅茶どちらがよろしいですか。」とお伺いすることが多いのですが、
最近は8:2くらいで皆さんコーヒーを望まれますね(デザートにもよりますが)。
我々日本人にとって、コーヒーが本当に身近な飲み物になったと感じます。

私自身も、コーヒーはよく飲みます。1日1杯は飲むかな。
でも紅茶も(もちろん日本茶や中国茶も)大好きです。

振り返ってみると、初めて紅茶を楽しむようになったのは、大学生の頃。
当時住んでいた西荻窪のグレースさんでよく紅茶を飲みました。
それまで広島にいて、「ヌワラエリヤ」とか「ディンブラ」とか見たことも聞いたこともなかったから、
その響きだけでも新鮮で楽しかったし、ケーキと合わせて紅茶を変えることとか覚えたのも
このお店だったように記憶しています。
(グレースさんってまだあるのかな。季節のいちごショートケーキや栗のケーキ、大好きだった。)

その後、インドとかケニアとか、紅茶の産地も旅したけれど
(ダージリンへは、バラナシでお腹を壊して行けなかった!)
茶葉自体に大きな感動をおぼえるような出会いはなく、
(むしろチャイの背後にある旅のストーリーみたいなものがたくさんあった)
紅茶というものに本当の意味で衝撃を受けたのは、
引っ越した家の近所にあった「TEEJ(ティージュ)」の茶葉に出会った時。
ここの茶葉で初めて紅茶をいれた時、世界がひっくり返るみたいにビックリしました。
紅茶ってこんなに香り高くて、気品があって、美味しいものなのか!?
以後、私たちにとって、「今日はティージュいれちゃう!?」
というのは、仕事を頑張った時のご褒美になりました(高価で毎日は飲めなかったから)。

それから神戸へ引っ越して来て、
「ここの紅茶は本当においしいなあ」
とため息が出るようなカフェとの出会いがありました。
それが、何ヶ月かして再訪した時、ちっとも美味しくなかったのです。
なんでだろう、茶葉の仕入先は変わっていないはずなのに。
いれる人によって紅茶ってこんなに違うんだろうか、
紅茶のいれ方についてもうちょっと知りたいなあ、
と思っていた時、紅茶のスペシャリストである真鍋景妃先生と出会いました。

真鍋先生が教えてくださった紅茶のいれ方は目から鱗の連続で、
その方法でいれると、それまでの1,2倍くらい紅茶が美味しく入るんです。
とにかく「紅茶は勢い」。
水もペットボトルのミネラルウォーターなんかではなく、ジャーッと水道水。
丁寧に、ではなく「勢いよく」!
着物を着てても心はお転婆、の私にはぴったりです。

たかが紅茶、されど紅茶。
同じ一杯なら、できればおいしくいれたい。
ちょっとしたコツで紅茶は美味しくも不味くもなるんだなあ、と知りました。
今月17日のコトラボ教室第2部では、その紅茶のいれ方もお見せしますね。
茶葉は大好きなティージュさんのものを持って行きます。
受講される方は、ぜひ楽しみになさっていてくださいね。


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