料理研究家 濱田美里

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大根の切り方

2019.01.30 │ ブログ

今月の薬膳鍋のレッスンでは、ちょっと変わった大根の切り方をお教えしています。厚さは1cm程度。お鍋に入れるにしてはかなり厚切りですよね。

まずは皮ごと輪切りにして、こんな風に斜めに切っていきます。この大根、マーラー鍋にも白湯鍋にもよく合う上、案外すぐに煮えて、食感が面白いんです。

大根というのは、切り方によって味わいがずいぶん変わる楽しい食材。お肉などの箸休めにもなるし、スープも吸って味ももちろん良いのですが、今回入れる意味は、もう一つあるんです。

今回、マーラー鍋には、高麗人参を入れて薬効をアップしています。(お家ではもちろん入れなくても作れます。)この高麗人参、気血水全てを補ってくれる、補益薬の王様みたいなものですが、高血圧の方には注意が必要です。補い過ぎてしまうんですね。

それに対して、大根というのは中和をしてくれる作用を持っています。なので、お鍋のように色々な体質の方が囲む際に、効能が劇的になり過ぎないようバランスをとってくれるんですね。

食材同士で自由自在に陰陽のバランスを整えていくことができるのも、ご自分で料理をする醍醐味かと思います。せっかくお教室に通ってくださり、学ばれているのだから、切り方による味の変化を楽しむのはもちろんのこと、体質や体調に合わせて、臨機応変に食材を足したり引いたりできるようになっていただきたいなーと、ひそかに思いながらレッスンをしています。(あれ、楽しく通っていたらいつの間にか身についていた、というのが理想です!)

さて、ザクザク斜めに切った大根の切れっ端。こちらはザルにおいて、ベランダに干しています。冬の風に当ててグッと甘みが出たところを、はりはり漬けにしても美味しいし、最近私が凝っているのは、市販のキムチのあまった汁に漬けちゃうこと。パリパリいくらでも食べられますよー^^


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