料理研究家 濱田美里

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鯛のタジン

2019.05.25 │ ブログ

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釣りたての瀬戸内海の鯛を11尾もいただきました!(鳴門まで船で行かれたそう!)
うれしすぎて、さっそくウロコを取り、えらと内臓をはずし、食べきれない5尾は即冷凍。

この時期の鯛は産卵期なので、おなかはパンパンです。
つまり子どもに栄養をとられていて身自体はやせているので、
→素材そのものを味わうというよりは、オリーブオイルと一緒に料理しよう
→イタリアとかモロッコ系がいいな(鮮度がいいし暑いからフレンチのバターっぽい気分ではない)
→今夜は白ワイン
に自動的に決まりです。

大きな鯛1尾はおろして、半分は湯引きにしてさしみ、半分はゴールデンキウイとカルパッチョに。
(ドレッシングには発酵玉ねぎ+レモン汁+塩+オリーブオイル+粒マスタード+マゲイシロップちょっと)

中くらいの4尾はそのままモロッコ風のタジンに。スパイスは適当に合わせたけど、すごくおいしかったので、忘れないように書いておきます。

ターメリック(少なめ)
クミンパウダー(たくさん)
コリアンダーパウダー(もっとたくさん)
セロリシード(まあまあ)
ガーリックパウダー(まあまあ)
カルダモンパウダー(ちょこっと)
こしょう(たくさんひいた)

これに塩をたっぷりめに加えて鯛にまぶします。本来はタジン鍋で作るけど、オフィスにおいているので、密閉製の高い鍋で。ニンニク、香菜の根っこの方のみじんを炒め、キャベツ、セロリ、しめじ(あった野菜を入れただけ。何でも構わない)、発酵玉ねぎをざっといため、上にスパイス鯛をのせました。
その上からオリーブオイルをかけて蒸し煮。(あ、塩レモンを刻んだのもここで入れた!)

モロッコなら無水で煮るのかなと思うですが、タジン鍋ではないのと、鮮度のいい魚はさっと強火で蒸したいので、ちょっと水分が欲しく、隣でひいていた鯛のあらのだしをお玉いっぱいくらい加えました。
あとは割と強めの中火でガッと5分くらい蒸し煮にして、パプリカをのせてさらに10分くらいかな。最後に香菜とイタリアンパセリをのせました。

すごくおいしかったですよー。ふわっと蒸し上がって、全く臭みはなく。スパイスさえあれば短時間でできて、ごちそう風なのでとてもおすすめです。発酵玉ねぎ、塩レモンの部分は、もちろん生の玉ねぎとレモンでもできますが、時間が作った味が加わると全く別物になります。そこが料理の面白いところですね。

私は夜は主食は食べないのですが、つけるならクスクスが最も合うと思います。塩レモンは梅干しみたいなものなので、ごはんも意外といけます。ちょっとお行儀悪いけど、最後の汁をごはんにかけるとスープカレーみたいな感じでおいしいよ。

瀬戸内海の魚はモロッコ料理とすごく合うので、そんなお店があるといいのになあ~とひそかに思っています。

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