料理研究家 濱田美里

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オリーブ仕事の続き

2025.12.19 │ ブログ

先月収穫したうちのオリーブ
やっとアク抜き完了しました!
(塩分を下げながら、水を換えていった)

ただ塩漬けしただけのオリーブってこんなに美味しかったんだ〜、
とびっくりしています。
朝食セットにも仲間入り。
(ワインにももちろん合うんだけど、
普通に梅干しっぽい感じで和食と食べられる。
納豆とかともよく合う。)

なんだか私の中で、突然オリーブが
梅と同じくらいの距離感になりました。
来年も絶対漬けよう。
種ぬきも買うぞ!

おせちの話⑤|紅白なますのこと

2025.12.18 │ ブログ

紅白なますは、
一見すると、
わざわざ紹介するほどでもない
ごく普通の一品かもしれません。

でも、この講座のなますには、
はっきりとした特徴があります。
それが
「なます切り」という切り方。

大根を桂むきし、細くななめに切っていきます。
正直に言うと、
少し技術がいりますし、集中力も必要です。

でも不思議なことに、
この作業を
一年に一度でも丁寧にやると、
皆さん、料理の力がぐっと上がるんです。

大学生の頃、
フィリピンの大学に交換留学していた友人から
エアメール(当時は紙の✉️でした!)が届き、
彼女が
「こちらは季節がないので、
成長していないような気になります」
と書いてくれていたことがあります。

私、その言葉が忘れられなくて、
ずっと心に残っているんです。

日本には季節があって、
お正月という節目がある。
一年に一度、
自分の手と向き合う
小さなマイルストーンがあるのって、
とてもいいことだな、と
思うんですよね。

ちなみに、この「なます切り」は、
20代の頃に通っていた、
魯山人のお懐石を継承して教えてくださる料理教室(道場のようだった!)で
学んだもの。
それからずっと大切にしてきた切り方で、
それを自分なりに皆さんにお伝えしてきました。

こう書くと、
なんだか少し堅苦しく聞こえるかもしれませんが、
動画で見ると、案外楽しそう。

miroomのディレクターの方も
「先生のおせち、可愛い!私もやりたい!」
と何度も言ってくださっていて、
料理教室で
皆さんとワイワイ作っているような温度感で
お伝えできていると思います。

大根なますの章では、
「切る」ということについて、
たくさんお話ししていますので、
普段のお料理にも役立てていただけたらと思います。

おせちについてお話しし始めると長くなってしまうので、
今日でそろそろおしまいにしますね。
講座の開始は明日(12/19)から。
ぜひ覗いてみてくださいね。

▶︎ miroom おせち講座

https://miroom.com/courses/3485
※入会料無料の先行特典は 12/19 9:59まで

おせちの話④|伊達巻のこと

2025.12.17 │ ブログ

伊達巻は、
おせちの中でも、
もしかすると一番
市販品とは違うもの、
手作りしがいのある一品かもしれません。

私の伊達巻のいちばんの特徴は、
ホタテを使うこと。

若い頃、試しにいろいろな白身魚で伊達巻を作ってみましたが、
旨み・香り・後味のバランスを考えると、
ホタテがいちばん美味しかった。
旨みがしっかりある分、
砂糖は最低限で済みます。

逆に、旨みの少ない魚を使うと、
どうしても砂糖や調味料を
足したくなってしまう。

「甘さでごまかさない伊達巻」
これが、私がこの形に落ち着いた理由です。

この伊達巻は、
20年近く作り続け、
たくさんの方にお教えしながら、
少しずつ微調整を重ねてきた
レシピでもあります。

「先生の伊達巻が本当に好きで、毎年作っています」
と声をかけてくださる生徒さんも多く、
うれしいことだなぁと思っています。

ちなみに材料は、
立派なお刺身用のホタテである
必要はありません。
壊れホタテや、
セールで見かけたものを
冷凍しておけば十分。
気楽に作ってください。

そして、もうひとつの特徴は、
専用の型がいらないこと。
オーブンペーパーと、
ほんの少しの工夫があれば、
きれいな形に仕上がります。

その作り方も、
手元がよく見える形で、
詳しく解説しています。

おせちがあまり好きではない方にも、
ぜひ試していただけたら
うれしいです。

▶︎ miroom おせち講座
https://miroom.com/courses/3485

※入会料無料の先行特典は 12/19 9:59まで

おせちの話③|黒豆のこと

2025.12.16 │ ブログ

このおせち講座の中で、
黒豆だけは、今年作り方を大きく見直しました。

理由は、とてもシンプルです。
ここ数年、
丹波の方ともお話しする中で、
黒豆の質が明らかに変わってきていると
感じたから。

これは豆に限らず、
海のものも山のものも、
気候変動の影響を
避けられない時代になってきました。

そこで今回、
黒豆の煮方に
「味に影響しない、ごく少量の塩」を
いちばん最初のタイミングで
入れる方法を取り入れています。

一般的な黒豆煮では、
塩を使うことは少ないと思いますが、
これは味付けではなく、
あくまで機能のため。

・皮が破れにくくなること
・豆の張りを保つこと
・失敗しにくくすること

その結果として、
近年どうしても落ちやすくなっている
黒豆の味の輪郭を、
そっと支えてくれる効果も
感じています。

何度も作り比べて、
今の豆にいちばん合う形に
落ち着きました。

工程自体は、
これまでより、ずっとシンプルです。
途中は、
圧力鍋で短縮することもできます。

そして、
関西に住む時間が長くなったこともあり、
最近は
醤油を強く効かせない黒豆が
私の好みになりました。

そのおかげで、
お正月が終わったあとも、
スイーツ感覚で楽しめます。

講座では、
残った黒豆で作る
混ぜるだけの
黒豆ティラミスも
ご紹介しています。

「毎年同じ」ではなく、
今の素材に合わせて整える。
そんな黒豆の作り方です。

初心者さんでも
失敗しにくいので、
ぜひ試してみていただけたら
うれしいです。

▶︎ miroom おせち講座
https://miroom.com/courses/3485

ハイブリッドなおせち!

2025.12.15 │ ブログ

昨日の投稿に続いて、
今日はおせちの話をもう少し。

おせち料理というものについて、
ここ数年、改めて考えてきました。

若い頃から、
実家の母や祖母と毎年おせちを作り、
料理教室でも長年教えてきました。

一方で、
ある年に料亭のおせちをお願いしてみたら、
これがとても素晴らしく、
そして思いのほか、気持ちが楽だった。

少人数家庭なら、
無理にすべてを作らなくてもいい。
「これはこれで、すごくいい選択だな」
そう思ったのを覚えています。

それでもやっぱり、
これだけは自分の手で作りたい。
そんな「私のおせち」がある。

そんな実感と、
miroom編集部の方とのやりとりの中から、
『ハイブリッドなおせち』
という形に辿り着きました。

全部を完璧に作らなくていい。
一品だけでもいい。
手作りのものと、
買ってきたものを、
どう組み合わせるか。

今回の講座では、
その考え方を前提に、
「お重への詰め方」も、
「お皿への盛り付け方(ワンプレート)」も
丁寧にお伝えしています。

実は撮影では、
デパ地下のデリ
(中華やフレンチなど)も
一緒に詰めてみました!

「え、これも一緒に入れていいの?」
と思うようなものでも、
詰め方次第で、
ちゃんとお正月の景色になる。

そのあたりも、
かなり細かく手元を撮っていただいています。

おせちは、
料理そのものだけでなく、
「どう仕上げるか」で
印象が大きく変わります。

全部を作らなくても、
きちんと整う。
無理をしなくても、
ちゃんと「自分のおせち」になる。

そんな距離感で向き合えるように
設計した講座です。

なかなか楽しい仕上がりになっていますよ。

▶︎ miroom おせち講座
https://miroom.com/courses/3485

おせち講座@miroom

2025.12.14 │ ブログ

東京出張へ向かう新幹線の窓から、
きれいな富士山が見えました。

しばらく遠方への出張は控えていたので、
久しぶりの東京行きでした。

その出張を終えたあと、miroomの編集部から
完成したおせち講座の視聴用データが届きました。

編集くださった講座は、正直に言うと、
想像していたより、ずっと良かった!

黒豆、田作り、数の子の祝い肴三種。
大根なます、伊達巻き、ローストビーフ。

どれも、
私が10年以上にわたって
おせち料理の教室でお教えしてきたこと、
「ここは外せない」と思ってきた要点が、
そのまま形になっていました。

これまで、
何百人もの生徒さんにおせちをお教えし、
実際にその方々の手元を
ずっと見てきました。

皆さんがよく迷われるところ、
つまずきやすいところ、
逆に、力を抜いていいところ。
そういう
対面でしか見えない部分を
すべて前提にして作った講座です。

今回は、
カメラマンの浅川さんが
私の手の動きをとても丁寧に撮影してくださいました。

そのおかげで、
実際に教室で見るよりも、
映像の方がむしろわかりやすい
と感じる場面も多くありました。

包丁の入れ方、
手の角度、
力の抜きどころ。
言葉だけでは伝えきれない部分まで、
きちんと残せたと思います。

派手なことはしていません。
でも、
・なぜこの順番なのか
・どこは省いてよくて、どこは省いてはいけないのか
・なぜこの味に落ち着いたのか
そういう
言葉にしないと残らないところが、
すべて入っている。

「今年のおせち講座」というより、
これまで私が積み重ねてきたおせちの仕事の
一つの集大成のような内容に仕上げてくださったなと
感謝の気持ちでいっぱいです。

この講座はすでに予約が始まっていて、
miroomの
入会料・事務手数料が無料になる期間は
あと数日とのことでした。

もし
「いつかちゃんと、おせちを学びたい」
と思っていた方がいたら、
今年はいいタイミングかもしれませんので、
ぜひ覗いてみてくださいね。

▶︎ miroom おせち講座
https://miroom.com/courses/3485


出張みそ玉レッスン

2025.12.02 │ ブログ

先日、大阪・堺にお招きいただき、
味噌づくりと味噌玉づくりのワークショップを
3回にわたって開催させていただきました!

どの回も本当に盛り上がり、
「とっても楽しくて学びがありました!」
「よかった〜!」
と笑顔で帰ってくださる生徒さんばかり❣️
会の終わりには皆さんで拍手をしてくださって😭

なかには、
「先生、体がぽかぽか。
それに心もあったまりました。
この温もりを持って帰ります!」
と、わざわざご挨拶に来てくださった方もいて、
胸がじんわりしました。

実は、味噌玉ワークショップは
開催するたびに密かに微調整していて、
具材の組み合わせや味の重ね方だけでなく、
“出汁の効かせ方”も回を経るごとに
バージョンアップしているんですよ。

ですので、皆さんが一口お飲みになって、
「おいし〜い!しみじみ染みます」と言ってくださる瞬間が
何より嬉しいです。

私自身、久しぶりの対面レッスンで
生徒さんと直接お話ししながら作る時間が
とても楽しく、豊かな気持ちになりました。

来年は出張も少しずつ再開できそうなので、
また新しい方々とお会いできるのが楽しみです。
(今後、事前にご案内できるレッスンは
公式LINEで先行案内していきますので、
よければ登録しておいてくださいね😊)

お越しくださった皆さま、本当にありがとうございました。

クリスマスレッスンのお知らせ

2025.12.01 │ ブログ

毎年ご好評いただいておりますクリスマスレッスン。
今年も 100年シュトレン と 丹波黒どりのローストチキン のオンラインレッスンを開催します。

昨日、公式LINEご登録の皆さまに先行でご案内し、
すでに 残1席 ずつとなりました。
発送の都合上、12/3で締め切り とさせていただきます。
ご興味のある方は、こちらから詳細をご覧ください。
→https://office179.stores.jp

* ローストチキン
今年は丹波黒どりを ヨーグルトと塩麹でこっそり下ごしらえ してから焼きます。
食べると“ヨーグルト感”も“麹感”も全くわからないのに、驚くほどしっとり。
「何の裏技が使われているのかわからないけど、やけに美味しい…」
そんな仕上がりになる、覚えておくと普段のとり料理にも使える技 をお伝えします。
鶏と一緒に作れる 焼きさつまいもと焼きりんごのスープ も、冬にぴったりですよ。

* 100年シュトレン
長年種継ぎしている果実の洋酒漬けを使い続けているのが、このシュトレンの特徴。
今年はそこに 干しいちじくとホワイトチョコ を加えました。
ホワイトチョコが思いのほかいい仕事をしてくれるので、
こちらもどうぞお楽しみに。😊

公式LINEのお知らせ

2025.11.25 │ ブログ

先日も、全国からご参加いただいた味噌づくりのオンラインレッスンが無事終了し、
画面越しとは思えないほどあたたかい時間をご一緒できました。(圧力鍋の話、楽しかったですね!😊)

いつも本当にありがとうございます。

ただ最近、レッスンのご案内メールや資料が
「届かない」「迷惑メールに入って見落としていた」という声が増えています。

大切なお知らせが、確実に・必要な方に届く方法を考えた結果、
今後は メールではなく、公式LINEからのご案内に一本化 することにいたしました。

✴︎ 公式LINEのメリット
・レッスン募集開始のお知らせが、確実に届く

・少人数制クラスなど、LINE登録者優先で先行案内をします

・オンライン/季節講座の資料なども受け取りやすくなります

・参加できない時期でも、「募集だけ知っておきたい」方に便利

・メッセージは、必要なときだけ。頻繁な配信や、しつこい個別メッセージはいたしません

✴︎ 登録方法(30秒で完了)

① こちらのリンク、またはQRコードから公式LINEを追加

② 最初に、フルネームを一言送ってください
 (登録確認のためです。これで今後のご案内が確実に届くようになります)

今後、季節の薬膳講座・少人数の実習レッスン・オンライン配信などは、
すべてこちらのLINEで優先的にご案内いたします。
「いつか参加したい」「募集だけ知りたい」方も、ぜひお気軽にご登録ください🌿

(※基本は一斉のご案内で、必要なときだけの配信となります)

✴︎公式LINE登録はこちらから
⇨ https://lin.ee/kVsGtdc

干す魅力

2025.11.23 │ ブログ

肌寒くなって、お野菜や乾豆が少し煮崩れたような、ほかほかとしたミネストローネを食べたくなって。

夏のようにフレッシュなトマトの酸味は必要としていないけど、
少し入れた生ハムの切れ端の肉っぽさを中和したり、
味の広がりが欲しくて、
その辺で干しておいたセミドライのプチトマトを入れてみた。

若い爽やかさはまるでない。
その代わりに深いコクとうまみ、甘み。

スープに酸味の影響を加えたくないとき、
でもトマトのエッセンスが欲しいとき、
(生でもフルドライでもなく)セミドライのプチトマトがとてもいい仕事をする。

冬ならカビる心配が夏より少ないので、
その辺に干しておけばすぐにできる。
同じ野菜なのに、性格をこんなに変えて、
料理するたびに心底おどろく。

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