料理研究家 濱田美里

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米粉ロールレッスン

2019.03.30 │ ブログ

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5日間のロールケーキ教室が終わりました。生徒さんのご感想はのLessonのページにアップしてあります。(いつもありがとうございます!)

ロールケーキを久しぶりに超少人数でお教えしましたが、毎日濃密だったなあー。ふだんのレッスンでも、皆さんのお言葉やおからだの動きなどから、いろんなことを感じ取っていますが、やはりおひとりおひとりにじっくり向き合って、1台ずつケーキを作り上げるというのは、まったく別物で、その方々のより深い部分と対話したような気がいたします。

このロールケーキはとても特殊な作り方をするので、からだの使い方が大切になってきます。どの方のケーキ作りも、すべて私がしっかり拝見しておりますので、膨らまないとか、失敗ということは絶対にありませんが、とにかく個性が出ます。

ケーキ作りの経験があるか無いかは関係なく、初めてでも普段から体幹を鍛えておられる方は割とスムーズに作れたりしますし、やわらかく繊細に仕上げる方、元気に勢いよくまとめる方、などなど実に多様。それぞれの生地が焼き上がっては、みんなで「やったー、おつかれさま!」と歓声をあげました。

手で泡立てますので(スパルタです!)、作るスピードもまた様々です。力を入れれば早く泡立ちますが、早ければすばらしいかというとそんなことも無く、時間がかかる方は、ものすごく細やかなやさしい泡を作ります。ですから人と比べて心配になる必要はまったくありません。

私にとって最も印象的だった生地は、70代の生徒さんが作られたものです。後で伺うとその方は今週の頭まで体調を崩されていたらしく、来られるかどうか不安に思われていたそうです。でもいざ実習に入ると、ものすごくスピードは遅くお力も弱いのだけど、一貫しておからだのぶれが無く、最後までまったくペースが落ちないのです。

そのペースというのは、からだのペースだけではなくて、精神のペースです。20分以上もかかったのに、作業に対する「飽き」というものがまったくあらわれず、ゆっくり淡々と、でも着実に美しい泡を作り上げられました。その方の50年近い静かな台所仕事の蓄積を見るようでした。(写真のケーキがそのできあがりです。すばらしい生地でした)お教えしているはずのこちらの方が、何かとても大切なことを教えていただきました。

他の皆さまの一本一本も、ゆっくりお話しできたことも、すべて心に焼き付いています。ハードだったけどたのしい毎日だったな。ロールケーキの少人数レッスン、またいつか機会が持てたらいいなと思います。

さて、来週再来週のスイーツレッスンは、(今度はハンドミキサー使うよ?)去年のコトラボでも超満員で人気だったガトーウイークエンドです。レモンの香りが爽やかで、見た目も華やかなものですが、こちらではキャトルカールの基本が学べます。バターの香りを活かす方法や、「違う性質のものをつないでいく混ぜ方」をしっかり身につけて下さいね。

日持ちするケーキですから、十八番にされると、手みやげに重宝します。(お渡しする型なら、卵2個でつくれますよ)まだ空きがございますので、ぜひいらしてください。来週も楽しみにお待ちしております!


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