料理研究家 濱田美里

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いかなご魚醤

2019.09.24 │ ブログ

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今月の「おうち中華」の揚げ魚には、隠し味に魚醤を使っています。 

魚醤は、魚を塩漬けして発酵させたもので、
タイのナンプラー、ベトナムのヌクマムなどが有名ですが、兵庫県にもあります。

かつては「いしる」「しょっつる」に並んで、
日本三大魚醤と呼ばれた、瀬戸内海の「いかなご魚醤」。
もう長い間途絶えていたその魚醤が、15年くらい前からまた作られ始めたことを知り、
(まだ神戸に引っ越してくる前に)淡路島、明石を取材したことがきっかけで、
いかなご魚醤を作る人々と出会いました。 

気象の変化は海にも及び、いかなごは年々不漁になっているので、
この魚醤をいつまで味わうことができるか、私にはわかりませんが、
イワシやイカなど他の魚を使ったものとは全く違う上品な風味、
いかなご独特の旨味は、料理をするものとして深く心を動かされます。
どうか長く作られてほしいなと願います。

魚醤を使う際のポイントは、「入れたと気づかれないくらいの量」を加えることです。
あくまで隠し味として!
難しいことはありませんが、発酵の旨味を上手に使いこなせるようになれば、
格段に料理の味がアップしますから、ぜひ少しずつ使ってみてくださいね。

 (「あかし魚笑」は三ノ宮のそごうか、明石の田中屋さんで売られています。
今回オフィスにもちょっと多めに送っていただいたので、欲しい方はレッスンの時にお声がけくださいね。)

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